こんにちは。

 

2017年7月22日、東京上野、国立科学博物館。

この地に1人の男が降り立った。

 

その男の目的はただ1つ、「深海2017-DEEP OCEAN-」を見るためである。

 

2013年、生きたダイオウイカの映像と標本を展示した伝説の特別展「深海」から4年、

待望の続編が開催されることになったのだ。(前回は行ってないけど)

 

これは行かざるを得まい。

むしろ行かない方がおかしい。(前回は行ってないけど)

 

その深海に誘(いざな)われるが如く、この地に赴いたのだ。

でなければ、わざわざこのクソ暑い時期に、しかも夏休みという社会人殺しのシーズンに敢えて来るはずもなかろうよ!

 

今回私が「深海2017」を体験した汗と涙の(ほとんど汗)渾身のレポートをご覧いただきたい。

そしてあなたにも行ってみていただきたい。

 

深海の素晴らしさと、人混みの恐ろしさをぜひキミの手に!

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「深海2017-DEEP OCEAN-」に行ってきた!

 

「深海2017」とは

 

この「深海2017 -DEEP OCEAN-」とは、宇宙と並んで人類に残された最後のフロンティアである「深海」にスポットを当てた展覧会である。

 

4年前の「深海」展からさらにパワーアップを遂げ、深海生物はもちろんのこと深海探査機や地質、海底資源などにまで裾野を広げて深海探査プロジェクトについて紹介しているのだ。

 

深海生物では発光や巨大生物に焦点を当てており、世にも珍しい深海生物が登場するディープな世界が広がっている。

 

宇宙よりも近くにありながら、深海の最深部には到達した人間が宇宙に行った人数よりも少ないという。

 

そんな深海について直に知見を得ることができるのがこの「深海2017」なのである。

ホームページもオシャレ。

⇨深海2017ホームページ

 

ていうか前回から4年、つまりは4年に1度の展覧会。

そう、この深海展はオリンピック並みの一大イベントなのだ!

 

 

開催概要、アクセス

 

「深海2017」の開催概要は以下の通り。

 

・開催期間:

2017年7月11日(火)~2017年10月1日(日)

 

・会場:

国立科学博物館(東京上野)

 

・開館時間:

午前9時~午後5時(金曜、土曜は午後8時まで)※入館は閉館30分前まで)

8月13日(日)~8月20日(日)の間は夏休み特別期間ってことで開館時間が午後6時まで延長。※18日(金)、19日(土)は午後8時まで

 

・休館日:

7月18日(火)、9月4日(月)、9月11日(月)、9月19日(月)

 

・入場料:

一般、大学生⇒1,600円 小・中・高校生⇒600円 小学生未満⇨無料

また、「金曜限定ペア得ナイト」というチケットもあり、これは金曜の夜間(午後5時~8時)に2名の同時入館で2,000円という割安券だ。

別に男女のカップルでなくても適用されるので、メンズ2人組でも問題ない。

 

・アクセス:

最寄駅のJR上野駅から徒歩5分ほど。

東京メトロ銀座線・日比谷線、京成線の上野駅からだと徒歩10分。

駐車場は無いので、公共交通機関を利用されたし。

 

 

混雑具合

 

ヤバイ。これはヤバイ。

マジで、っパねー。

 

私が現地に赴いたのは午後3時半ころなのだが、行列ができているではないか。

やはり夏休み効果、晴天、加えて土曜日というこの絶好の行楽日和を人々が放っておくはずもなかった。

 

入り口の看板を見ると、

 

「チケット持ってる人:20分待ち

チケット持ってない人:40分待ち」

 

とのこと。

 

当方、前売りチケットなど持っていない。

当日チケットを買うだけで20分も待つというのか。

 

大人しく列に並ぶも、チケット持ちたちがゆうゆうと隣の通路を進んでいく。

 

さながら某夢の国のファストパス持ちのように、無表情を装いながらも胸の内には優越感をたたえて我々庶民(チケット無し)を横目に素通りしていくのだ。

 

ぐぬぬ。

 

前日に行き先を決めるなどという自身の計画性の無さを呪うことになろうとは。

 

照りつける灼熱の太陽の下、並ぶこと15分ほどで

無事にチケットを購入。

 

だがまだこれで終わりではない。

次なる入場待ちの列が待ち構えているのだ。

 

どうも非常に混雑しているようで、入場制限を行っているようだ。

ぐぬぬ。

こんなことならウチワの1つでも持ってくればよかった。

 

一応日差しを遮るテントはあるものの、立ってるだけで汗がしたたる。

 

 

並んでいる面々を見ると、キャッキャはしゃぐ子供たち&夫婦、若いカップル、いかにも「LOVE深海」と顔に書いてありそうな風貌のオッサンまで年齢層は幅広い。

 

中には今どきギャル二人組まで並んでおり、

「ギャルと深海」

という新しい組み合わせにオジサンは驚きを禁じえない。

 

それだけ深海が世間に認知されているということの表れなのだろうか。

 

まさか深海にこれほど多くの人が興味があるとは思ってなかった。

完全に舐めてました。

スイマセンでした。

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で。

そのまま20分ほど並び、ようやく中へ。

 

もはや深海展見たさよりも、

「早く涼ませてくれ」

という思いであったのは言うまでもない。

 

冷房の効いた館内へ入り、安堵のため息をついたのも束の間、私は新たな脅威に直面した。

 

館内には先ほど並んでいた列と同等、いやそれ以上の人間で溢れかえっていたのだ。

 

人、人、人。

これではどこに展示物があるのかもわからぬ。

 

人の列はカタツムリ並みの速度でしか進まず、人の頭と頭の間から展示物を拝む。

特に最初の深海生物展示コーナーの混雑具合が酷かった。

 

奥へ進むにつれ、徐々に混雑は緩和されつつあったものの、やはりここは魔都・東京。人口が違う。

 

 

てことで、やはり混雑を避ける一番の手は平日に行くことである。

しかし、

「土日しか無理でござる、無念…」

という御仁も多かろう。

 

そのような場合は開館一番、ランチ時、もしくは閉館ギリギリのタイミングを狙うのがよろしかろう。

 

 

「深海2017」の内容と見どころ

 

さて、本題に入ろう。

いよいよ、この「深海2017」の全貌をレビューしていく時が来た。

 

「深海2017」の内部は、6つのゾーンに分かれそれぞれのゾーン毎にテーマに沿った展示物が並べられている。

 

ゾーン1:深海とは

ゾーン2:深海と生物

ゾーン3:深海と巨大災害

ゾーン4:深海と資源

ゾーン5:深海と地球環境

ゾーン6:深海を調査する機器

 

見どころとしては、ゾーン2の特殊過ぎる外観の深海生物たちだろう。

ゾーン2だけで全体の半分以上を占めるほど力を入れている。

 

深海という極端な環境下における生命の進化は陸上のそれとは似ても似つかない。

普段は味わうことのできない非日常を十分に体験できるはずだ。

 

また、深海という環境がいかに苛酷であるかを示す展示も見ものだ。

恐ろしいまでの水圧、一片の光もない暗黒の世界。

 

そこでの調査がいかに苦難に満ちたものであるかは想像するに難くない。

探査機や数々の展示品は、見る者をうならせる。

 

そしてサプライズ(?)として、音声ガイドをあの「しょこたん」が担当しているのだ。

 

なぜしょこたんなのかと思ってたら、実は後で出てくる深海探査機「しんかい6500」に乗って深海まで行ったことがある唯一の芸能人らしい。

 

520円払えば、耳元でささやくしょこたんの音声に浸ることが可能となっている。

 

「ほあー!!」

「ギザカワユス!!」

 

とか言ってるのが容易に予想できたことと、支払う金額とを照らし合わせた結果、残念ながら音声ガイドの利用は一瞬で却下されたのは言うまでもない。

 

 

まずゾーン1。

 

そこでは深海の過酷な環境について思い知らされる。

 

圧縮されゆくブタメン容器に、

 

見るも無残な姿の金属バット、

 

目を覆いたくなるほどの鉄球。

 

なぜブタメンが犠牲にならねばならなかったのか。

 

ブタメンに恨みでもあるのだろうか。

 

 

そしてゾーン2では、ホルマリン漬けとなった深海生物たちが入場者を出迎えてくれる。

施設上部には、それらの深海生物の生きている映像が写されており、その生物の生きた状態の様子が伺える。

ちなみに映像は撮影禁止。

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人混みがハンパないので、人の間を縫って目視・撮影。

完全にヒット&アウェイである。

 

この隠密行動に私のコンパクトなミラーレス一眼が大いに役立つ。

ここではバカでかいバズーカのようなカメラでは行動に支障が出ていただろう。

 

ホルマリン漬けの深海生物たちは、もはや原型を留めていないものも多く

さながら干物のような変わり果てた姿になっていたりする。

 

いやしかし、これでもかと言わんばかりのホルマリン漬け攻めである。

 

 

そしてふと、頭上に現れた巨大な生物。

 

あ、あれはミツクリザメ(作り物)じゃまいか!!

 

ミツクリザメとは、通称「ゴブリンシャーク(悪魔のサメ)」と言われ、捕食時に

口が飛び出して鬼のような形相になるサメだ。

 

かなりデカイ。

手前の人間の頭は遠近感で脳内補正して欲しい。

 

そして標本がコチラ。

 

入れ方が妙に雑い。

 

頭が下ね。

 

 

なぜかやたらと詰め込まれるアナゴさん。

 

 

ときどき話題になるヌタウナギも、

 

完全にウンコにしか見えない。

 

 

瞳がステキなユメザメ。

 

夢に出てきそうだからユメザメなのかな。

 

 

ダイオウホウズキイカの腕。

ごんぶと。

 

 

そしてダイオウイカの模型&標本である。

 

左の小さいのはスルメイカ。

いいなぁ、やっぱでっかいなぁ!!

 

 

まあこんな感じで、ゾーン2は深海生物の標本が死ぬほど並んでいる。

 

 

ゾーン3以降は、割りと玄人向けの内容かな。

 

地球深部探査船「ちきゅう」の模型や、海底切削用のドリルとかいろんな機材が展示。

 

これあれだ、ブルース・ウィリスのオッサンが隕石で穴掘ってたヤツや。

 

 

そして我らが夢の深海探査船、「しんかい6500」

 

こちらはコックピットの模型。

 

3人で搭乗できるらしいけど、もちろんギュウギュウになる。

 

この中ですかしっ屁をしたらどうなるのかと、いらぬ邪推をしてしまうではないか。

 

まあこんな感じで、あんまり生物とは関係無い感じなので割愛。

 

あとは最後のお楽しみだ!

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各種グッズ

 

このような不定期で開催される特別展では、関連グッズの販売ももはやお約束。

この「深海2017」も、例に漏れることなくミュージアムショップが併設されている。

 

発光虫とハイチュウのコラボ「ハイ発光中」

グソクムシやダイオウイカのぬいぐるみ、

しんかい6500のフィギュアなど深海マニア垂涎の品(?)がところ狭しと並んでいる。

 

展示会でテンションの上がっている入場者に対して関連グッズ購入を促すことなど、赤子の手をひねるようなものよ。

 

ふはは、そんなあからさまな手に引っかかるこの私ではないわ!

 

ということで、さっそく深海生物ガチャを、と。

このガチャ、ただのガチャではない。

ガチャの製作を行っているのは…

 

安心の海洋堂だ!!

クオリティに定評のある海洋堂をガチャに!!

 

ガチャの中身は精巧な深海生物フィギュア。

ダイオウイカ、ダイオウグソクムシ、チョウチンアンコウ、デメニギス、アゴヌケホシエソ、クロカムリクラゲの全6種のいずれかが入っている。

 

デメニギス、アゴヌケホシエソ、クロカムリクラゲの3種は会場限定品らしい。

 

狙いは「デメニギス」一択。

コイツね。

 

このような場面で、私の「引き」の強さは本領を発揮する。

どこぞの「持ってる」人など、取るに足らぬわ!

 

さあ来いデメニギス!

 

 

 

 

よし、帰るか…。

 

 

感想

 

このようにして、今回の旅は終わりを迎えた。

 

うだるような夏の暑さの中、神秘とロマンとミステリーが詰まった深海は(主に冷房の力によって)それを忘れさせてくれた。

たとえ深海に興味が無くとも、まるで自分が深海にいるかのようなその雰囲気は一見の価値あり。

 

直に見ることはかなわないであろう深海生物たちだけでなく、海底資源や深海調査のための技術などの情報は我々の知的好奇心を満たしてくれる。

 

開催頻度や内容も、非常にレア度が高いので珍しいもの好きにはたまらないはずだ。

 

途中、同じような標本が続いて少し冗長に感じる部分もあったけど、ただ生物標本を置いてるだけじゃなくていろんな解説とか見せ方をしてて入場者を楽しませる工夫も考えられている。

 

問題は混雑具合である。

夏季展示ゆえに長時間外で待たせるのはキツイが、かといって大人数を館内に入れるとパンクするというジレンマ。

 

整理券を配って時間と人数をコントロールするという手もあるけど、コストがかかるのかな?

とりあえず今回はやってなかったっぽい。

 

まあ、不満点としてはデメニギスが出なかったことかな。

 


 

はい、以上でした。

 

人混みの問題はあったけど、全体的にかなり楽しめたと思う。

10月1日までやってるので、時間があればぜひ行ってみてもらいたい。