こんにちは。

 

島国日本には、それはそれは多くの固有種が存在している。

 

その中の1つ、奇妙な生態を持つ「マイマイカブリ」

<出典:の昆虫

 

「まい」という名前の女子はすべからく「まいまい」というアダ名を付けられるというウワサだが、そのまいまいではない。

 

カタツムリを食べることで知られるこの昆虫は、海外の昆虫ゲッターたち憧れの的だというではないか。

 

彼らを魅了して止まないマイマイカブリの生態とはいかなるものなのか!?

スポンサードリンク

マイマイカブリがカタツムリを喰らう!!

 

マイマイカブリの主食はカタツムリである。

 

カタツムリとてただ黙って食べられるわけではなく、殻に引っ込んで防御体勢に入るわけでが、マイマイカブリの前では完全に無力。

 

まいまいはカタツムリを自前の消化液でドロドロに溶かし、それを啜るというわりとえげつない捕食方法を取る。

 

さらには大アゴで殻ごと食い破ってしまうこともある。

めんどくさくなったのだろうか。

 

そんなまいまいのカタツムリ捕食シーンがこちら。↓

 

最初はせわしなく殻をガジガジしてたと思ったら、

殻に頭を突っ込んだまま動かなくなった。

 

ときどき足をピクピク動かしてるのはエクスタシーでも感じているのだろうか。

 

 

こっちの動画はちょっとグロい版。↓(苦手な人は閲覧注意)

 

カタツムリに触れた瞬間、「ズザー⊂(゚Д゚⊂⌒`つ」とかぶりつくまいまい。

 

あとは消化液で体を溶かされ、食べられるのみ。

あまりにも無力。

無力なり!

 

 

でもたまに、小型のまいまいが大型のカタツムリを捕食しようとした時に、噛み付いたまいまいがカタツムリに殻の中に引き込まれて圧殺されるケースもあるという。

 

カタツムリ「ワンチャンあるで!」

 

 

マイマイカブリの生態

 

マイマイカブリは「オサムシ」っていう虫に分類される甲虫の仲間。

 

「マイマイ(カタツムリ)を被ってるように見える」ことから、マイマイカブリと命名された説が有力。

スポンサードリンク

日本固有種だけど、実は生息地によって見た目が違ってたりと、亜種が多く地域色が強い昆虫である。

北海道から九州にまで、広範囲に分布している。

 

共通なのはでっぷりしたボディに、シュッとした頭部と発達した大アゴ。

頭部が細長くなってるのは、カタツムリの殻の中に入っていきやすいように進化したものだと思われる。

 

成虫のサイズは3〜7センチくらいで、オサムシの中では大型になる。

体色はマットな漆黒から、鈍い金属光沢を持つものまでいろいろ。

 

北海道に住む「エゾマイマイカブリ」なんかは、画像のようにキレイな緑色をしておる。

<出典:蝦夷Blue

 

基本的に夜行性で、冬は活動を自粛している。

5〜9月くらいが活動時期となる。

 

実はカタツムリ専門食ではなく、ミミズを食べたり樹液をすすったりと、意外と雑食。

カタツムリは好きだけどナメクジはあまり好まないとのウワサである。

でもナメクジを食べてた記録もあったりと、微妙なトコロ。

 

ただやはり成長や繁殖にはカタツムリが欠かせないと言われている。

 

 

二枚の羽があるように見えるけど、実はこの羽はくっついてて開くことが不可能。

そう、まいまいは飛べないのだ。

 

飛行能力が無いせいで、長距離移動ができないことから地域性が強まったらしい。

 

カタツムリを捕食することに特化したせいなのかは知らんけど、飛べた方がいろいろ便利そうなわけだがどうか。

 

 

そしてさらに、マイマイカブリの武器は大アゴと消化液だけではない。

 

ミイデラゴミムシ(ヘッピリムシ)のように、ケツから悪臭混じりの酸を放出することができるのだ。

 

→他の臭い生物たち…

 

メタクリル酸とエタクリル酸という謎の液体は強力で、浴びると洗っても臭いは簡単には落ちない。

それどころか目に入ると、強烈な痛みとともに炎症を起こすほどだという。

 

「へあ〜、目が〜、目が〜」

 

 

しかも酸は後方だけじゃなくて、上方向にも発射可能。

なのでうかつに手でつかもうとすると危険なのである。

 

こんな武器まで隠し持っていたとは、恐るべしまいまい。

おかげで不快・悪臭・有毒害虫と忌み嫌われてたりする。

スポンサードリンク

マイマイカブリの幼虫

 

そんなマイマイカブリの幼虫が、意外な姿をしている。

 

こう、カブトムシとかクワガタ的なイモムシかと思ったら…。

<出典:URL – ココログ

 

なかなかにイカツイ。

すでに完成された虫のようである。

 

この頃からもうカタツムリを主食とする。

十分な栄養を貯えた後、脱皮を経て、土の中でサナギ化。

 

そして成虫へと羽化するのだ。

 

 

飼育も可

 

もちろん飼育も可能。

 

ただし、繁殖とか幼虫から成長させようと思ったら、カタツムリがほぼ必須になると思っていいみたい。

なのでカタツムリを採集できるかどうかがカギとなる。

 

今時カタツムリを見つけるのもなかなか難しい世の中。

そのへんにいる成虫をとっ捕まえて飼育するだけなら、他のエサでも代用可能。

 

繁殖させようと思ったら、それなりの気遣いと世話が必要なんで、

マイマイカブリ飼育のサイトをご参照あれ。

 


 

はい、以上でした。

 

夜行性だからなのか、生のまいまいを見たことって多分2回くらいしか無い気がする…。

標本なら昆虫館とかにあるんだけどねぇ。