こんにちは。
爬虫類最強は誰か。
ワニならイリエワニ、
ヘビならオオアナコンダ。
そして、トカゲならコモドオオトカゲ、である。
最大最強、そして人食いの名も持つコモドオオトカゲは「コモドドラゴン」の異名をとり、その巨躯はまさしく現代に生きる恐竜そのものである。
ガチムチの腕とシッポ、鋭い爪、全身を覆う堅いウロコ、そして強力な毒…。
そんな驚異の肉体を持つコモドオオトカゲの生態について紹介しよう。
コモドオオトカゲが人、水牛まで食べる!?
コモドオオトカゲは肉食で、大型の哺乳類から小型哺乳類、鳥、爬虫類、果ては動物の死骸まで何でも食べる。
大人が子供を食べたりもする。
しかし、どう考えてもこの巨体ではスピードがあんまり出ない。
いや、実際は体の割りにはけっこう素早いんだけど、哺乳類やら他の小型生物に比べるとやはり不安を禁じ得ない。
そこでコモドオオトカゲは考えた。
そう、「不意打ち」という、まさかの禁じ手をひらめいたのだ。
さすがはトカゲ界の王者。
考えることが違う。
茂みに身を隠し、通りかかった獲物にかぶりつく戦法を編み出した王者。
もはや恥も外聞も無い。
王者にとってはそんなプライドどうでもよいのだ。
こう、コッソリとだな、獲物に気付かれないように近づいてだな…。
まるでコッソリする気が見られない。
あとそのだらしないヨダレを何とかしなさい。
いわく、体がデカイので隠れるっていうよりも、全く襲う気配を出さないで油断させてからの奇襲を得意とするらしい。
油断させればバッファロー(水牛)だってお手の物よ!
コッソリと背後から後ろ足に一発。
あとはバッファローが毒で弱るのをじっくりと待つだけ。
舌をチロチロ出してるのが、勢い余ってバッファローの鼻先をベロベロ舐めるほどの余裕を見せるコモドオオトカゲ。
これがホントの舐めプレイというやつか。
こんだけデカイバッファローまで捕食するならば、人間だってあわよくば。
現に、コモドオオトカゲに襲われて命を落とした人間もいる。
といっても、好んで人間を襲うわけじゃなくて、人間側がコモドオオトカゲのテリトリーに入ってしまったために襲われたと考えられるケースが多いのも事実。
なので、無下に「人食いじゃああ!!ヤツらは人食いなんじゃああ!!」と、どこかの村の長老の如く一方的に悪者扱いするのはイクナイ。
大きさ、強さは!?
ほんで。
この巨大トカゲのサイズ感であるが、実に最大で3メートルを超え、150キロ以上にもなる。
単純な長さだけだとハナブトオオトカゲの方が長いんだけど、重さはコモドオオトカゲが一番。
ゆえに最大のトカゲと言われる。
全身を堅いウロコで覆い、鋭い爪とぶっといシッポ、ギザギザの歯と毒で敵を倒す様はまさに脅威。
このトカゲが世界に認知されてからまだ100年くらいしか経ってないんで、発見当初は完全に化け物扱い。
全長7メートルだの、火を吐くドラゴンだの、根も葉もないウワサが流れた。
結果、「なんだ、ただのでかいトカゲか」というガッカリ感で騒ぎは収まったという。
でまあ、こんだけ巨大なトカゲなのでそらあ強かろうと。
どこかの戦闘(狂)民族のように強いヤツを見ると「オラ、ワクワクすっぞ」的な人もいるだろう。
そこで、通称「コンバットダンス」と呼ばれる、コモドオオトカゲ同士の壮絶な決闘シーンをご覧いただこう。
コンバットというだけあって、まるで悟空とベジータのような激しい戦闘が繰り広げられ…
「あんだコラァ!」
「やんのかオラァ!」
「上等だコノヤロー!」
「このドグサレがぁ!」
…チュッ
竜兵氏と出川氏のキス芸にしか見えなかった。
このようにして、熾烈なコンバットダンスを制した者がメスと交尾する権利を得られるのだ。
またコモドオオトカゲは異種格闘技にも強く、強力な毒を持つキングコブラさえもものともせずに捕食してしまう。
子供の頃は外敵に襲われることもあるけど、大人になればもはや無類の強さを誇るのがコモドオオトカゲである。
そしてそれ以外にも、嗅覚が非常に優れている。
数キロ先の獲物の匂いも敏感に察知し、生息域では動物の死骸にはすぐにわらわらと集まってくる。
コモドオオトカゲはヘビみたく、舌をチロチロと出し入れをしている。
ヘビと同じように、舌で臭気を集めて口の中のヤコブソン器官を使って匂いを感じているんじゃなかろうか、と考えられる。
毒がヤバイ!!
さらにコモドオオトカゲの武器は強靭な肉体だけではない。
噛み付いた際に注入される毒も非常に強力である。
<出典:なんJ(震え声)>
ちょっと前までは、
コモドオオトカゲの口の中にいるいろんな細菌が傷口に入って敗血症を起こす
って考えられてたんだけど、やっぱり毒を持ってたらしい。
その毒も、陸上で最強の毒ヘビであるナイリクタイパン並の毒性を持つとまで言われる。
<出典:www.hunterslog.net>
ノコギリ状の歯で噛み付くと同時に注入された毒は、血液の凝固を妨げて獲物をジワジワと弱らせる。
即効性のある毒じゃないんで、獲物はコモドオオトカゲから逃げるんだけど、それも束の間。
毒で弱った獲物は身動きがとれなくなり、匂いに敏感なコモドオオトカゲにやがては追いつかれてしまう。
そしてあとは捕食されるのみ。
そう、コモドオオトカゲにとっては獲物を倒すのに一撃で十分なのである。
単為生殖までする!!
さらに驚くべきは、コモドオオトカゲは単為生殖まで行うというのだ。
単為生殖ってのは、メスだけで子供を作ることである。
こんなことをされた日には、もはやオスの立場が無い。
誰が好き好んで、竜兵と出川のキス芸コンバットダンスまでやって争うか。
もちろん、オスとメスでの両性生殖もできるわけだが…。
ちなみに単為生殖で生まれてくるのは、全部オスらしい。
普通、単為生殖はメス自身のクローンなのでメスしか生まれてこないはずなんだけど。
きっとこれは、特殊な環境下でも繁殖可能なようにしたスペア機能ではないかと。
万が一、オスのいない環境に置かれたとしても自分だけで子供を産んで、その子供と繁殖すればいいんじゃね?的なアレだ。
もはや我々の理解の範疇を超えている。
日本で飼育してる動物園は?
ここまで読み進めてきたアナタは、きっと自分の目でコモドオオトカゲを見てみたくなってきているハズだ。
だが残念!!
現時点で、日本の動物園では飼育されていない。
札幌の円山動物園と東京の上野動物園では飼育実績があるけど、諸事情により不在。
なので、実質日本では見ることができないのである。
これはもう現地に赴くしかあるまいよ!!
という猛者はインドネシアのコモド島やらリンチャ島やらに行ってみるとヨロシ。
はい、以上した。
どっかの孤島だと思ってたら意外と簡単に行けたっていう件。
なんか行ったら帰ってこれない修羅の国みたいなイメージあるけど、すっげえ綺麗なとこみたいよ。。