こんにちは。
海の中には、片腕に銃をつけたガンマンがいるという。
「片腕が銃」っていうだけでもうコブラのオッサンしか思い浮かばない私はオッサンなのだろうか。
<出典:今日はヒトデ祭りだぞ!>
ヒューッ!
だがしかし、ヤツはコブラではない。
その名も「テッポウエビ」。
それはまぎれもなくエビさ!
我々の知っているエビの手はサイコガンなどではなく、ハサミである。
そのハサミから一体どうやって弾丸をぶっ放すのか。
さあ、能書きはここまでだ!
オレのサイコガンが火を吹くぜぇーっ!!
テッポウエビがプラズマをぶっ放す!!
「だ、だれだっ おまえはっ!!」
「あててみろ ハワイへご招待するぜ」
<出典:今日はヒトデ祭りだぞ!>
こんな粋な返しができるヤツを私は他に知らない。
そう、それが「テッポウエビ」である。
図にすると、こうなる。
このテッポウウオ、その名の通り、自らのハサミを使って弾丸のようなエネルギーを射出する特殊能力を持つ。
まずはご覧いただこう。
波動拳!!
サイコガンじゃなかった、波動拳だコレ。
英語で何言ってるかわからねー上に、リア銃の効果音までつけくさっているが、テッポウエビのハサミから放たれる殺意の波動があなたにも確認できたはずだ。
波動拳をモロにくらったエビはその衝撃波により気絶。
スト2のやられボイスが脳内で完全に再現された。
エビ「うーわうーわうーわ…」
↓↘→+弱パンチor強パンチのコマンドで繰り出すことができる波動拳の使い手、テッポウエビ。
昔はよく「昇竜拳を出そうとして波動拳が暴発してやられる」という屈辱を味わったものだ。
そう。
そしてこれがテッポウエビの超必殺技、波動拳「キャビテーション」である。
キャビテーションって何だ!?
いったいこのエビ、どうやってこんな技を繰り出しているのか。
まずはテッポウエビの全容を見てみよう。
<出典:ウィキペディア>
「ヒューッ
見ろよヤツのハサミを…
まるで鋼みてぇだ!!」
うむ、ハサミの形が左右で違っている。
片方はえらいゴツく、まるでペンチのような様相を呈している。
それに反して、もう片方のハサミは細長く、カニのハサミのようだ。
テッポウエビはゴツい方のハサミを使ってキャビテーションを発生させることができる。
そのペンチのような強靭なハサミを勢い良く閉じることで、凄まじいエネルギーが生み出されるのだ。
このハサミを閉じる音を、耳かっぽじって聞くがよい。
はどーけん!!はどーけん!!
動画の人がテンション高めなのが気になるが、このサイズのエビからは想像もつかない程のダイナミックな音だ。
ちなみに音を数値化すると、200デシベル以上の音を出すことができる。
これは飛行機の音よりうるさいと。
これを水中でやるとだな…。
高速で閉じられたハサミにより、まわりの水に気泡が発生する。
これは一種の沸騰で、ハサミを閉じることで水が時速100キロもの高速で動かされ、水中の圧力が小さくなって常温でも局所的に沸騰するようになるらしい。
この現象を「キャビテーション」というそうだ。
理系の方々、この理解でよろしいか。
若干の不安があるが、次。
そんで、このキャビテーションで発生した泡は水の圧力が元に戻ると消滅する。
そして泡が消滅するときに、泡のまわりの水が急速にその空間を埋めるように衝突。
その衝突によって、大きなエネルギーが生まれて衝撃波となるのだ。
キャビテーションは船のスクリューでも発生して、金属でできたスクリューに穴を空けるほどの威力となるという。
<出典:ウィキペディア>
テッポウエビはハサミを閉じることで発生したキャビテーションの衝撃波を前方に飛ばすことで、標的をKOさせていたのである。
たかだか10センチ程度のエビが、何たる恐ろしい力を秘めているのか。
だが、恐ろしいのはそれだけではなかった。
テッポウエビのキャビテーションにはまだ驚くべき点があったのだ。
実はテッポウエビの波動拳は、発光しているのだという。
キャビテーションで発生した泡が消滅するとき、泡の内部の温度が急激に上昇する。
超高温・超高気圧になって気体がプラズマ化して光るらしい。
けどもあまりに一瞬な上、ちょっとしか光らないから肉眼で捕らえることは不可能。
だがそもそもプラズマが何なのかイマイチわかっていない私にスキは無かった。
ハゼと共生するテッポウエビ
そしてテッポウエビは、単体でも驚異的な能力を持っていながらにして、他者と協力し合って生活している。
テッポウエビは海底に巣穴を掘ってほとんどその中で暮らす。
ただその巣穴の中にはテッポウエビ以外の生物がいたのだ。
それはハゼ。
<出典:Gooブログ>
あろうことか、ヤツは光る波動拳を放つエビの巣穴に堂々としけこんでいるわけである。
実は、テッポウエビにはある弱点があったのだ。
それは視力。
ヤツは極度のド近眼よろしく目が悪いので、外敵の接近に気付かない。
そこでテッポウエビは、目のいい相棒を雇うことにした。
それがハゼだったのだ。
ハゼは目がいいんで、外敵を発見しやすい。
そこでエビは自分の巣のまわりをハゼにパトロールさせ、敵が近づいてきたらハゼもいっしょに自分の巣へ退避するという共生の道を選んだのだ。
つまりこーゆーことである。
<出典:今日はヒトデ祭りだぞ!>
テッポウエビは飼育も可能
そしてさらに、飼育まで可能ときたもんだ。
テッポウエビの中でも小型の「ニシキテッポウエビ」っていう種類が人気。
2000円前後でテッポウエビとハゼのセットで売ってたりもする。
<出典:もばます!>
うるせえ。
ただし、エビ同士を同じ水槽に入れると「波動拳の撃ち合い」が発生するのでやめておくといい。
はい、以上でした。
さんざんコブラネタを使っておいてなんだけど、
オレほとんど知らないんだった。
楽しく拝見させて頂きました。
下記URLに実際に衝撃波を撮影している動画がありますよ
ご参考までに。
takaさん、動画ありがとうございます!
モンハナシャコと戦ったらどちらが勝つのかな凄い楽しみ