こんにちは。

 

季節は冬。

 

気温が低くなればなるほど、虫たちはその姿を隠す。

 

だがしかし、ここ極東の地JAPANの北の最果て北海道では、初雪を呼ぶまるで妖精のような虫が生息している。

<出典:Wikipedia

 

彼らは「雪虫」と呼ばれ、冬の風物詩として親しまれているのだ。

あらロマンティック。

 

…なんて、センチメンタル・ジャーニーな乙女心を持つ私(男)でさえ、

そのあまりに凄惨な現実を目にして、自分の両の眼を疑うことになるのであった。

 

一体北海道で何が起きたというのか。

「水曜どうでしょう」を超えるような出来事があったというのか。

 

次号を待て!!(いや、この号です)

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雪虫(トドノネオオワタムシ)が北海道で大量発生!?

 

ここは日本の北端、北海道。

その寒さと雪の量は推して知るべし。

 

そんな極寒の地で、雪虫たちは宙を舞い、冬を届けにやってくるのである。

 

そんで、雪虫って何ぞ。

 

生まれは田んぼに囲まれた平地、育ちは田んぼに囲まれた平地、生粋のシティボーイである私には想像もつかぬ生物である。

 

 

「あっ!、雪!?」

<出典:IRORIO

 

待て、何かおかしい。

なにかフワフワしている。

 

<出典:ブログトップ – So-net

 

…何だ、この毛玉に羽根が生えた生物は。

 

そう、これがかの有名な「雪虫」である。

 

 

コイツを単体で見れば、この通り確かにちょっと可愛げでいい感じである。

 

だが、これを見て欲しい。

 

<出典:http://tr.twipple.jp/detail_matome/b2/4f0064.html>

 

これは北海道で日常茶飯事起こっている吹雪ではない。

そうだ、雪虫の大群である。

 

<出典:笑う門にはあんこもち

 

これはヒドイ。

あまりの酷さに目を覆いたくなる。

ていうか覆わないと大変なことになる。

 

これは札幌雪祭りどころの騒ぎではない。

雪虫の祭り状態である。

 

あら幻想的でロマンチック、などと生易しいことを言っている場合ではない。

 

目を見開けばそのまま目に入り、

アクビをすれば口の中に入り、

鼻の穴に入ってはぶえっくショイ、

車だろうが洗濯物だろうがおかまいなしにベットリとへばりつく。

 

これはかなりきもい。

道民たちは非常に迷惑しているのである。

 

雪虫「ヒャッハー!!」

 

おかげで彼らは人類に仇なす「害虫」と認定された。

 

 

大量発生の原因は?

 

なぜにこのような虫っころが大量発生するのか。

それも寒いはずの北海道で。

原因は何だ?

 

原因と考えられるのはアレだ。

地球温暖化っていうアレだ。

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虫ってのは気温が上がると増えるわけで。

北海道でも気温の高い日が増えてきて、いつの間にやらそれに比例して雪虫まで増えてきていると。

 

それはとどのつまり、雪虫たちの南下を意味する恐れがある。

 

そうだ、雪虫大量発生の悲劇は、対岸の火事などではない。

明日は我が身なのだ。

 

もしこれが日本各地で起きようものなら、

ゴーグルにマスク、フードにコートという完全防備の、

ややもすると職質されかねない出で立ちの国民がやはり大量発生することになる。

<出典:ameblo.jp

 

いやもうみんなこの格好なら職質もされない。

 

このままでは、またしても海外から「クレイジージャパン」呼ばわりされてしまう。

 

「お前らに言われたくはない」

と思いながらも、それだけはなんとしても避けたいところである。

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「雪虫」とは?

 

で。

結局、雪虫とは何なのか。

 

雪虫っていうのは当然、アダ名みたいなもんで、白い綿みたいな物質を体内から分泌するアブラムシの仲間のことを指す。

 

アブラムシ。

そう、ヤツらはアブラムシなのである。

 

あの植物の茎にワラワラとくっついてるアイツ。

テントウムシによく食べられてるアイツの仲間なのだ。

<出典:昆虫エクスプローラ

 

具体的には、「トドノネオオワタムシ」っていう種類の虫が一般的。

 

あの白いフワフワした綿みたいなのは自分の体から分泌したロウみたいな物質である。

んでこのロウがまたベタベタとくっつきやすいもんだで、車とか服に大量に付着するわけだ。

 

しかも本体の飛行能力の低さ、モロさが相まって、

いったんどっかに付着するともう自力で飛び立つことができず、そのまま死ぬという。

 

迷惑極まりない話である。

おい、そこで死ぬな。

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雪虫の生態は?

 

そんで、この雪虫(トドノネオオワタムシ)はどんな生態をしているのか。

 

ヤツらのライフサイクルは、

 

①春にメスの幼虫が孵化し、5月くらいで羽根の無い成虫になる。

②成虫はオス無しで子供を産む。(単為生殖)

③この子供も全部メスで、羽根を持った成虫になる。

④初夏、コイツらもまたオス不要で子供を産む。(何世代か繰り返す)

⑤10月〜12月ころ、羽根を持ったメスが大量に出回ってオスとメスの幼虫を産む。

⑥オスとメスは交尾して卵を産み、死亡する。(口が無いんで、ホントに交尾するためだけに産まれる)

⑦卵が越冬して、①に戻る。

 

てな感じである。

 

あの北海道の雪虫祭りは⑤にあたると。

実は夏前の③のころにも雪虫は飛んでるわけだが、見なかったことにされる。

 

温暖化で大量発生してるとか言いながらも、熱に非常に弱い。

人間の体温ですら弱って、そのうち死ぬ。

 

おい、暑くて増えるのか熱くて死ぬのかどっちなのかと。

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雪虫の生息地は?

 

雪虫といえば北海道なのであるが、実はけっこう広範囲で観測できる。

 

海外ならロシアとか朝鮮半島、本州なら東北地方はじめ、岐阜県より北の山間部とかにもいるし、意外と関東とか東京都心にもいるらしい。

 

熱に弱いといいながらも、温暖化に伴って増えるという自己矛盾を抱えた哲学的な虫は我々凡人には理解できないのだ。

 

「我思う故に我あり」の境地に達しているに違いない。

 

生息域に住んでいながら、雪虫を見たことがないというのはおそらく違う。

「見たことが無い」のではなく、「見ていない」だけなのだ。

 

かのような矮小な存在、目に入らぬと申すか。

 

だが、雪虫は確実に大量発生という形で我々の記憶に焼き付くこととなった。

雪虫の本当の生息地は、我々の心の中なのかもしれない。

 

やだ、哲学してる…!

 


 

はい、以上した。

 

雪虫は「雪に憧れる県民と雪に辟易する道民」と同じようなものだったのである。

何事もやり過ぎは良くないっていう話。